Medicine
保険適応の多汗症治療薬
現在、原発性局所多汗症に対する保険適応の治療として、
日本においては以下の4つが認められています。
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ボトックス注射
ボトックスとはボツリヌス菌から抽出した成分で、神経伝達物質「アセチルコリン」をブロックする作用をもっています。ボトックスをワキの皮膚に直接注射することで、交感神経から汗腺への情報伝達を遮断することで、脇汗を減らすことができます。
薬の効果は、個人差もありますが通常注射後2、3日で現れ、4~9ヵ月程度効果が持続します。
発汗抑制効果を維持して多汗症を抑制するためには、4か月以上の間隔で定期的に注射する必要があります。一番汗をききやすくなる夏の前に注射することをお勧めしています。 -
脇汗にエクロックゲル(外用薬)
エクロックゲルは日本初の保険適応の原発性腋窩多汗症用の外用薬です。
1日1回両脇にゲルを塗布することで、アセチルコリンが汗腺を刺激するのをブロックすることで発汗を抑えます。脇以外への処方は保険適応外となっています。 -
脇汗にラピフォートワイプ(外用薬)
原発性腋窩多汗症の外用薬としてはエクロックゲル(ソフピロニウム)に次いで日本で処方できるようになりました。ラピフォートワイプは1日1回両脇にシートで塗布します。
交感神経からの汗を出す指令をエクリン汗腺が受け取れないようブロックすることにより、発汗抑制効果が期待できる薬です。 -
手汗にアポハイドローション(外用薬)
アポハイドローションは、日本初の原発性手掌多汗症治療剤として2023年3月に承認を受けて処方が可能になった手汗用の治療薬です。1日 1 回就寝前に両手に塗布することで効果を発揮し、12歳以上の方に処方が可能です。
これまで手汗で悩まれていた方は、一度ご相談ください。